ママちゃんは最強漬け。

子どもの発達特性や不登校などの課題に寄り添うママの備忘録

「編みかけの指編み」用ホルダーは作れる。

「必要は発明の母」を地でゆく、二児の母です。

 

むすめがお友達に触発されて、指編みを始めました。編み道具を使わず、毛糸を指にひっかけて編んでいくやつです。

 

わたしはやったことがなく、編み方の動画を調べてあげたらむすめひとりでズンズン進められるようにはなったのですが

片手が拘束されるので、途中でいったんやめたいときにさてどうしよう?と・・・

 

「編みかけの指編み」用ホルダーの形状を考えるに、指の代わりですから

  • 指ぐらいの円柱
  • 円柱から毛糸が抜けないような、なんらかの引っかかりがあること

この2条件は必須。

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うちの中ではとりあえず、わたし愛用の万年筆を、指が入っていたところに突き刺してみました。キャップについているホルダーにうまく毛糸を挟めて、大満足でした。

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翌日帰宅したむすめは突然に

「今から、編みかけの指編みを公園に持っていって、お友達とやりたい!」

と言ってきました。

万年筆落としたりなんかあったら困る。

ぴぎぇっ(狂)どしたらええんや!!

外に持ち出してもいいような、なんか代わりの・・・引っかかりがある小さな円柱は!!

と咄嗟に思いついて作った「編みかけの指編み」ホルダーがなかなか良さげだったので以下に作り方をご紹介します。

材料

折り紙4枚、セロテープ、クリップ4つ

 

作り方

  1. 折り紙を半分に折り、さらにそのまた半分の幅になるように折ります。
  2. ロールケーキみたいにくるくる丸めて小さな円柱を作り、端をセロテープで止めます。f:id:azarenia:20171124161536j:image
  3. ロールの外側一枚のところにクリップを差し込みます。
    (クリップの大きなほうの輪が、外側に出るようにします)f:id:azarenia:20171124161548j:image

この小さなロールを4つ作りまして、指の代わりに上からはめておきます。

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このホルダーのよいところは

  • 子どもが自分でも作れる(1つ作ってみたら、残りは勝手にむすめが作ってました)
  • クリップの位置のおかげで、上と下がわかりやすい
    (持ち運んでいるときに編み物は上下裏表がごちゃごちゃになりやすいものですが、このホルダーは元々あった位置がわかりやすいので再セットしやすい。
    さらに工夫するなら「小指のホルダーはピンク色」とか色分けをしておくと、もっと分かりやすい)
  • クリップで毛糸を挟み込むのがラク
  • クリップは曲がるので、毛糸を挟む強度を調節しやすい
  • 手軽に作れるので、なくしたり落としたりしても哀しくない

ちうわけで、逆にわるいところを探すのがむつかしいぐらいな予感・・・

うまくいったな~(*´ω`*)ホコホコ・・・

 

むすめ「ただいま~。指編み、公園でやらなかった~」

 

ほんわりと素材の甘みに包まれる - 湖池屋プライドポテト「幻の芋」

湖池屋が新作を出せば検証する、二児の母です。

高級感シリーズの、さらに進化版が発売されてしまいました。

KOIKEYA PRIDE POTATO「幻の芋とオホーツクの塩」です。

今回はとにかくおいもが凄いとのふれこみ。パッケージによると、北海道でちょっとしかとれず、しかも甘味が強くて揚げるのが難しい(すぐ焦げる)「今金男しゃく」という品種をアピールしています。

比較対象として、同PRIDE POTATO シリーズの中で味わいがシンプルな(塩味系統の)「長崎 平窯の塩」を用意して食べ比べてみました。

ちなみにこちらは手揚げ食感というコンセプトもあり、ガリっと硬めに揚げてありますが、今回はあくまでもじゃがいもの味わいに集中してみました。

 

・・・うん、今金男しゃく。

今までのと違うよ。

 

歯でバリっと噛んだ瞬間に、鼻腔へ広がる香ばしさ。

そして噛みしめて飲み込んでいる間、調味料ではないおいも本来の甘みが口の中にほんわりと広がって、残ります。じゃがいもの品種で「北海こがね」といって、これまた北海道産で黄色いやつがあるんですけど、あの味わいに近いと感じました。

ポテチの味付けはこの甘みを決して殺さない、控え目さ。

総じて思う、「味わいがやさしい・・・!」

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ここで一度「平窯の塩」のほうに立ち返って食べてみると、ああこれは最初のアタック(味わいの強さ)を塩で出していて、後味はごくさっぱりしているというバランスなのだな、と分かります。

 

思い返すに、他のポテチは総じて味付けが濃い。

塩やコンソメ粉の旨み、海苔の香り、そういったものを、揚げれば風味が飛ばざるを得ないチップスにトッピングすることによって、依存症患者(わたしのような)を増やしているわけですな・・・。

 

本題の「幻の芋」は、尖った風味や香りを一切作らずひたすらマイルドな味付けで、オホーツクの塩っていったいどこやねんと思うほどです。

後味の、おいもの甘みという余韻を持たせているところがなんというか・・・、オーケストラにおける金管楽器の低音を思わせる、そんな「懐の広さ」を感じるッ!

心すらあたたまります。

お値段はなんとなく高いですが、そのぶんベルマークも3点!ひと袋でジャポニカ学習帳の2冊分!PTAとしても無問題(モウマンタイ)!!!!! ( ゚Д゚)

 

この前の超カラムーチョではスパイス本来の風味にこだわり、今回のPRIDE POTATO では甘みを持ったじゃがいもにこだわった湖池屋

次に出るのは、「調味料にもおいもにもこだわった、1000円のポテチ」かも・・・((((;゚Д゚))))ガクブル 

そんなのどうやって作るんだろ。

まぁわたしでしたら、パッケージをコラボしてシャネルの店頭限定で売るね(*´ω`*)

 

今週のお題「私がブログを書きたくなるとき」

湖池屋カラムー超の強さを超人に例える

超超超超いい感じ、二児の母です。

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この絵を描くことになった顛末が、以下になります。

 

愛するコイケヤ(以下、湖池屋)からまたもや話題作が登場しました。同時発売された

「カラムー超」「すっぱムー超」のうち、今回は前者について検証します。

 

湖池屋 カラムー超 濃厚ビーフ煮込みXO醤仕立て】

 プレスリリース

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まず「袋あけ」。

あけたばかりの袋におもむろに顔を突っ込み、ポテチの香りが飛散しないよう大きくスーハーします。(前回どおりですが、これは大相撲でいうところの立合い、ワインテイスティングでいうところのコルクチェックにあたる神聖な行為です)

 あれっ? 

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意外と、赤くない印象。

 

まずチリ系のスナックというと、その風味を求めれば求めるほど「真っ赤」であり「辛い」。辛味と同時に甘味しょっぱ味もガツーンと来れば来るほど、我々スナック愛好家は喜んで指先をオレンジ色に染めながら「やめらんない」と食ろうたものです。

 

しかし、湖池屋は香りの時点から「ジャンクにはならんぞ」と踏ん張りを見せてきます。

 

クミンの苦みが立った、チリの香り。スパイスの特徴をはっきりと押し出しており、ここで既に「これまでのチリ系スナックじゃない」感。(そういえば、スナックで香りを意識したものってなかなか無い。パクチーとか、分かりやすい1種類の素材に特化したものがあるぐらいだわ)

商品紹介によるとクミン以外のスパイスもあれこれと配合しているようで、香りからして、スナックならではの、のっぺりとした印象が薄れます。

 

ところで、香水には「ノート」といって階層(レイヤー)があります。スナック&ジュース野郎には死ぬまでご縁がないことが懸念されましたので丁寧に書いておきますと

  • トップノート(最初に香らせるもの)
  • ミドルノート(しばらく時間が経ってから香ってくるもの)
  • ラストノート(最後の最後に、残る香り)

で、このポテチにおいても、その話ができます。

 

香りについては、スパイスの奥に、甘タレのうまみが感じとれます。ただ香りに関しては各ノートの時間差は少なく、1つの層が濃ゆいイメージ。

 

やや繰り返しになりますが、チリ系スナックの究極を目指したことが予想されるのに、湖池屋さほど赤くしてこなかったところに今回のポイントがあります。

湖池屋は、ではどこをもってして「超」をつけたのかというと、やはりそこは

風味

まさに上記の「ノート」構造が、はっきりと時間差を持ちながら、ポテチ1枚の上で展開されるのです!!!!!

  • トップノート - 複雑なスパイスの味わいが口内へ展開する
  • ミドルノート - クミンを中心とした香りが鼻腔に再来する
  • ラストノート(といってもカラムー超の場合ここが要) - 追いかけてくる旨味と辛味

「心・技・体」「怒り・笑い・冷血」といった3実一体の言葉がありますが、カラムー超は「スパイスの味・香り・旨辛」の3つそれぞれを丁寧に高めた製品であることを実感しました。

 

中でも、辛味のスピード調整が絶妙です。

ピーン!と一気に辛いボルテージが上がるのではなく、「じんわ~~~」。

欽ちゃんの仮装大賞で微妙な出場者の演技のあとだと、ちょっとずつメーターが上がるじゃないですか。あのじわじわ感で、辛さが穏やかに訪れます。

 

まとめます。

普通のチリ系スナックを超人に例えるとこう。

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で、冒頭。カラムー超を、超人に例えるとこう。

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どっちが強いか、もうお分かりですよね。

なお、普通のチリ系スナックに火事場のクソ力(ぢから)は存在しません。

 

※使用インク: パイロット色彩雫「月夜」

 お題「今日のおやつ」

もはや食育レベル。湖池屋ポテトチップス「うま塩」

部屋と湖池屋と私、二児の母です。

 

昔馴染みのコイケヤ(以降、湖池屋)が、最近えらく熱い。どうせ熱くするなら揚げたてを販売してくれよってほど熱い。本年は55周年ということで、スタンダードラインナップのポテトチップスもリニューアルや追加がなされ、計4種類となったニュースが新鮮でした。

https://koikeya.co.jp/news/detail/848.html

4種のうち、「うま塩」はネーミングが地味すぎる割に新しい風を予感したので、糖質カットしているのに実にけしからんけしからん言いながら、手に入れました。

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まずは「袋あけ」。これは大相撲でいうところの立合い、ワインテイスティングでいうところのコルクチェックにあたります。

ポーズとしては、あけたばかりの袋におもむろに顔を突っ込み、ポテチの香りが飛散しないうちにこの品のテーマとするものを嗅覚で感じ取る。つまり、大きくスーハーする。そのむかしヤンキーという人種がドラッグのバリエーションが少ない時代に行っていたポーズとたまたま酷似しますが、神聖な行為です。

恐るべきことに、うま塩はここから既に従来のポテチとは異なるポテンシャルを見せつけました。

「和」です。

ポテチなのに「和」です。

かつおだしがふんわりと香ってきます・・・!!!!

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「和」をもって貴しと為す、ってこれかー!!

日本人はそれを具現化するのに1500年もかかってしまいました。

 

この香りは、優しさという概念が形をともなったひとつの例。当然、味わいも然りです。口に入れた途端に

 

ハァ・・・(*''ω''*)

 

優しい・・・(*´ω`*)

 

とため息を漏らしてしまいました。

最近の湖池屋新商品にPRIDE POTATO シリーズがありますが、あれと同じく、これまた「ジャンクじゃない風のポテチ」であります。

推しのポテチといえばこれまで塩加減が強めで、それは確かに塩のうまみを感じることができつつも、食べ進むにつれて唇のへりが痛くなったものです。が、「うま塩」はそういった塩気の尖りを削いだ点が非常に斬新。ああん、優しいからずっと食べちゃう!!

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上記ニュースリリースにはとっくに書いてありましたが、これは昆布とかつおの出汁をえぐくならないバランスで活かしているからこそで、

日本の美味しい出汁の良さを伝えたい・・・そんなポテチなのです。

 

もういいよ、これについてはわたしから日本の文化を遺産として登録して広めるようなとこに言っとくから。日本文化センターだっけか?

 

日本に来た外国のかたには、是非これを食べてみていただきたいし、お土産に買って帰るべき(飛行機に乗せたら気圧で袋ぱんぱんになりそうだけども)。なので英語でも書いとこ。

If you find the package above this text at japanese convenient store etc., BUY IT as souvenir by all means. This is the very excellent potato-chips which teaches us one of the important Japanese culture, "DA-SHI" - soup-stocks from kelp and bonito.

 

あー、そういえば PRIDE POTATO の「長崎平釜の塩」のほうはまだ食べてないや。あれもまぁ~、うん、きっとこんな、こんな感じで優しいんじゃないかと思うよ。

お題「今日のおやつ」

お掃除ロボットに目玉シールをつけた時のメリットデメリット

雑種犬なら飼ったことある、二児の母です。

 

都会の狭いマンション暮らしですが、4人も一緒に暮らしているとあっという間に床が汚れてくるものです。ほこりや髪の毛をとるには乾拭き、裸足で歩き回った汚れをとるには水拭き。手が回らなくなってきたので遂に、乾拭き・水拭き両方をやれるお掃除ロボット「ブラーバ ジェット」を購入しました。

ご参考までに、こういうの。

iRobot 【アイロボット Braava ブラーバ ジェット 240 床拭きロボット / クリーニングパッド 6枚入り】【並行輸入品】

早速、廊下に置いてスタートボタンを押してみたものの・・・

人生半ば差し掛かってる分際でまさかと思うようなことを言うね。

「怖い」。

電気つけてない廊下で、無言でス~ッとこっちに向かってくるやつ怖い。たとえクリーンなホワイトボディでもダメ。

キャラクター化したらいいのかなと思って、手芸コーナーで売ってた目玉シールを前側に貼っていたら、ついでにむすめ(小1)が「かわいくしたい」と言って折り紙でリボンを作って貼ってきたのがこちらになります。

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ふぉふぉwwwww

かわいい。口も小さいのがみそ。

 

このブラーバはむすめから「キャメロちゃん」というお名前までもらいました(キャメロ・・・?「MASK」でキャメロン・ディアスにハマった世代でもないのに、何故思いついた・・・??)。

ので、「キャメロちゃん、発・進!!」と言ってから起動ボタンを押しています。

子どもたちにも「今からキャメロちゃんが頑張るから、床のもの片付けて。」と言うと、ただ単に「掃除しろ」というよりも気持ちが乗って片付けてくれる感じ。

 

残念ながら、リボンは外すことにしました。キャメロちゃんが低いテーブルの下に来たとき、リボンが見事に引っかかってお掃除に支障が出たからです。

 

目玉だけでも充分にかわいくなったので、満足して一緒に暮らしています。

しかし、目玉をつけたことによって、逆に「キツイな」と思う場面も生じるとは思いませんでした。

おちょぼ口に見えるところは、水拭きモードのときにタンク内の水を噴出するところなので・・・

 

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うわっ、こいつ、きったねえ!!!!!

お題「我が家のペット」

「とこちゃんはどこ」で読書感想文を書いてみた

昭和生まれの二児の母です。

 

小学生になったむすめが、初めての読書感想文に取り組んでいます。

最近の小学校は公立でも至れり尽くせり。

読書感想文のための「わーくしーと」なるプリントが配布されており、「なぜこのほんをえらんだのですか」といった設問に答えを書き込んでいくと、ほぼ読書感想文の枠組みが出来上がるという素晴らしいスィステムが構築されていた。

うちらの頃は「書け。」だけよ?

丸投げされてたっつーの!

 

ただ、最初の難関は「どの本で書くか」でした。

1年生なだけに課題図書がほぼ絵本なので、「うちにある絵本でもいいのか、だったらなんでもいいのか」とむすめに言われ、そこで押し問答に。

とりあえず「わーくしーと」にある設問が全部埋められるような、ただ単純にたのしくておもろいだけの絵本では「原稿用紙2枚は埋まらない」ぞと。

ダイヤモンドは砕けない」ぞ的にキメました。

 

むすめは課題図書を書店へ見に行くことを拒み続けたので、うちにある中でベストの本を選ぶよう命じたところ、

最終的に「とこちゃんはどこ」で書くと主張してきました。


とこちゃんは どこ (こどものとも絵本) [ 松岡享子 ]

 

これは、むすめが生まれたときよりずっと前、今ではだいぶ大きくなった上の子がよちよちの頃からうちにある絵本です。

それでもまだ好きって凄いなあと思い、そして、これまで長らくうちで色々な楽しみ方をした絵本でもあるなあと感慨深くもありました。

 

よい機会なので、そこんとこを振り返りつつ、ママン目線でもこの本について読書感想文を以下に書いてみることにします。

 

「とこちゃんは、今のうちだけ、どこ」 42歳 ももけい

わたしが子どもの頃はかこさとし先生が乗りに乗っていた時期だったのだろうか、絵本コーナーは彼の作品ばかりで溢れかえっていたような記憶がある。

この絵本もまた、幼いわたし自身が楽しんでいた。偉大なベストセラーである。

こういった「探し系」の絵本は現在、1ジャンルと呼べるほど国内外で様々なものが出ており人気を博している。

「ミッケ!」「ウォーリーを探せ」などの有名シリーズも親子で読んできたが、「とこちゃんはどこ」というただ一冊は、うちの子どもたちにおいて圧倒的に賞味期限が長い。

シリーズ化もされていないこの一冊がそれだけ長く愛されているのは何故だろう、と(とこちゃんと付き合って約40年目にして)時間を作って考えてみた。

 

探し系の絵本は、「目的の人(モノ)を探す要素」と「雑多なモブ(群衆)キャラを見て楽しむ要素」が基本材料である。

「とこちゃんはどこ」は、それだけでは済まない。

まず、とこちゃんが迷い込むすべてのシーンが、小さい子どもにとって身近で、かつ大好きなフィールド(動物園、おまつり、海、デパート)であること。

現実から乖離していない場所。

いきなり新しいフィールドへ連れ出されると、楽しい以前によくわかんないとか怖いかもしれない。

 

小さい子どもは、見知ったところを何度も行く、ぐらいが好きなのだ。

 

読み手の子どもは、とこちゃんを探しながらフィールドをくまなく見回って、あたかもそこを歩き回っているかのようにいろいろなものを目にして疑似体験をする。

ちなみにうちの子どもたちを、小さいころはあまり大きなデパートには連れていかなかった。

デパートでとこちゃんを探すページで「こんなの売ってるんだ~」などと社会勉強をしていた。そんな側面もある。

 

読み手の大人に対しても、憎い演出がある。

場面ごとに、とこちゃんを探してはほんろうされる保護者が入れ替わり、彼らの描写まで収めてある。

これを読んであげる人がおかあさんだとすると、

おかあさんがとこちゃんを探す場面では等身大の人間として共感をし、

おばあちゃんがとこちゃんを探す場面ではおばあちゃんの大変さを思い、

おとうさんがとこちゃんを探したりくたびれ果てる場面では「やっぱりな」と普段の夫のざっくりした育児加減を思い返しつつニヒルに笑う。

 

つまり子どもを育てている大人からすると、見開きごとに微妙に異なる感情が交錯するのである。

 

さらに、かこ先生のラフなタッチでモブ(群衆)が描かれているところもこの本の遊びかたに幅を持たせている。

なにやってんだかよく分からない人物が混ざっていて、流行に応じて「これはぜんらポーズだよね!」などと子どもたちが見つけては喜んだり、小さいモブ集団を見つけては「この一家は屈伸を掟とする一族」などと勝手にストーリーを仕立てて喜んでいたことを思い出す。

水彩風のタッチは目に優しくて馴染みが良く、多くの描き込みを長時間眺めていてもしんどくない。

そういう無意識的な部分は、子どもたちのほうがよく分かっているような印象がある。

 

時代や国をひたすらフラットに突き進むウォーリーに対して、

この本は小学校にあがる前のとこちゃんの行動記録でもあるところが、読み手の大人にも子どもにも長いスパンで響く。

当事者の年齢層の子がいる間は「小さいうちは、そんなこともしちゃうけど」と笑って許して、

いつしか子どもたちがそんな行為からは遠ざかってからも、懐かしく読み返すひとときが出てくる。

まだバザーには出さないで、もうしばらくは保管しておいてほしい。

 

デパートで立派なおようふく一式を揃えてもらってピカピカの一年生になったとこちゃんが背表紙を飾るところで、この絵本は終わる。

おようふくがちゃんとしたら、とこちゃんはもうちょっとちゃんとする(勝手にどっかへ行かない)だろうか、とほんのり我々に思わせておきつつなんにも語られないのも、さっぱりしていて気持ちが良い。

 

ある程度までしっかり見守ったら、本人の育ちに任すしかない。

この見送り感、まさに子育て・・・!!

 

ちなみに、むすめは「とこちゃんはたいへんです」などと書き進めています。

早くもお姉さんになりました。

 

お題「読書感想文」

手先が不器用な人向けかも、なミニ財布「コモド」

息子はアスペルガー症候群、二児の母です。

 

彼は小さいときから手先の不器用さがあり、中学生になっても靴ひもを結べません。できないことについては練習も大切にしていますが、できないことが色々あるという現実に加えて心にかかる負担が強い特性から、些細な「できないこと」については便利グッズでカバーもしています。

 

小さい頃は徒歩圏内でも一人で出歩くことを怖がりましたが、この頃はようやく、近所のお店に小さなおつかいを頼むこと(という練習)が出来るようになりました。

指がつっぱり易く、お財布の小銭入れをまさぐって手先だけで小銭を探すのに手間取ることもよくあるので、ちょっと工夫されているお財布がないかなと思っていた折。

やや値は張るのですが、ユリシーズという、元々はカメラアクセサリーを作っているショップ(!)にて、こんなお財布を見つけました。

  • ジッパーが大きくて、また力が要らずに開きやすそうなこと
  • ジッパーだから閉めやすく、また閉め忘れがない=小銭がこぼれないこと
  • バリバリテープのように、服にひっつく素材がないこと
  • 小銭を入れるスペースが浅いハンモックのようになっていて、入っている小銭が一発で見渡せること
  • けっこう小銭が入って折りたたんだお札も入るのに、ポケットに入る(=他人にお財布を持っていることを気付かれない)薄くて小さ目のサイズであること。防犯目線
  • 自分も、空手道場や小さなお使いに出向くとき、いつもの長財布でなくミニ財布を持っていけたほうが便利
  • 自分の好きなカラーがあった

こういった思惑から、使い勝手が良く色々なシーンに対応できるのなら、と購入に踏み切りました。

 

肝心の息子へ使用感を聞いてみたところ、まったく問題なく使えているようでした。お使いのときには必ずレシートを受け取ってくるようにさせているのですが、レシートも半分に折るだけで楽に入れられるようです。

よく考えたらこのお財布自体がなかなかマニアックなので、万が一落としたり盗られたりしたときにも「うちのだよ」とすぐ話が付くかもしれません。

 

大人の自分が使ってみると、特別な作り(コインスペース)は飾りのようなもので、革や優しめのジッパー(樹脂製)の手ざわりが嬉しかったり、シンプルな佇まいが気持ちよかった。

 

もちろん安いもので済むならそれに越したことはないけれど、値段はさておき、長く使っていけそうなものが手に入ると、日常の中に小さな喜びの種が増えるものです。

この場所から動けないなら、そこでの幸せについて精査すれば良いのだ。